
「納豆食べれば死亡率10%減」とは?必ず死ぬ人間の死亡率を減らす奇跡が?どういうことか?購入する前に知っておくべき点とは?
ネット上で不思議な報道が出回ってます。
「納豆を1日1パック食べる事で、死亡率10%減」
ん?
人間は、いや、生物は必ず死ぬ。
死亡率100%である。
が、納豆を食べるだけで死亡率10%減ってことは
90%死ぬけど
10%どうなるんだ?
納豆1日1パックで死亡率10%減なら
— くま参式 (@kuma3style) January 30, 2020
納豆1日10パック食ったら不死になるようにしてくれって
一瞬思ったけど
不死の代償として1日10パックも納豆食うのキツいわ
え?
どういうこと?
って思ったらみんなも似たような印象。
死亡率10%減とかタイトルに使っちゃうやつ
— ちょっかいおじさん🐒 (@chokkaiojisan) January 30, 2020
意味わからん。
人の死亡率は100%やろ。
これの表現と似たようなやつで、
交通事故死亡率何%目指しますとか、
〇〇死亡率何%にしますとか、
目指す数値は”ゼロ”一択や!!! pic.twitter.com/NaQwzqZ8fX
ひょっとしたら嘘なの?
このタイトルはあっているのか?
真に受けて納豆を駆け込み大量購入する前に知っておきたい注意点をまとめました。
目次
納豆で死亡率10%減は嘘?焦って購入前に注意すべき点を紹介
「死亡率10%」が間違い正しくは…

この調査結果を発表したのは
「国立がん研究センター」と報道されていましたので国立がん研究センターHPで件の発表を読みました。
そしたら何かおかしい、
大事なところが違います。
そもそも「朝日新聞」がタイトルにしていた
死亡率10%減なんて表記は一切ありません。
そうなんです、この死亡率という言葉が客寄せのために作られたタイトルです。
実際の調査報告には死亡ではなく死亡リスクと書かれています。
この朝日新聞社の「死亡率」のタイトルだけが嘘なんです。
死亡率と死亡リスクの違いとは?
リスクとは:将来への不確かさと、その影響のこと。好ましく無い事象が発生する可能性。「危険性」とも表せる。
死亡リスク10%減とは、この場合死ぬ可能性のある事象(例えば病気になる可能性)が10%減るということになる。
確率とは:ある事象が起こる割合を言う。
死亡率10減とは、この場合死亡する確率は全員平等に100%であり、10%減すると、おかしなことになる。
以上のように、「死亡率」を使ったタイトルは朝日新聞社による「読者の気を引くための嘘タイトル」ですね。
しかもなんとなくそんな感じに内容を終わらせているあたりずるいい気がしました。しかも最後の最後の文章にだけ「死亡リスク」って言葉を使って追求を逃れようとしていました。
朝日新聞社もヤフーのように上手な「人の目をひくタイトル」を追求するあまり嘘の言葉を使ってしまうのは残念ですね
「納豆で死亡リスクが減る」本当の調査報告とは?
ざっくりですががん研究センターの調査報告をざっくりまとめました。詳細を知りたい人はこちらからどうぞ。
調査理由も
「大豆食品・発酵性大豆食品摂取量とその後の死亡リスクとの関連を調査」
調査内容は
国内成人男女約9万人に対し
1995年以降15年間追跡調査。
食事内容や発酵性大豆食品を食べた量をもとに
5グループに分類調査。
他の食品の影響や降圧薬を服用しているか?などの
影響は取り除いて分析した。
影響がありそう、と思われ取り除かれたのは以下。
分析にあたって、年齢、地域、肥満度、喫煙、飲酒、身体活動、糖尿病(または服薬)の有無、降圧薬服薬の有無、健診受診の有無、月経状況(女性のみ)、ホルモン剤の使用(女性のみ)、コーヒー、緑茶、魚類、肉類、果物類、野菜類、総エネルギー摂取量で統計学的に調整し、これらの影響をできるだけ取り除きました。
がん研究センター調査報告より引用
そして、調査結果は
「発酵性大豆食品の摂取量が多いほど総死亡リスクが低い」
「納豆の摂取量が多いほど循環器疾患死亡リスクが低い」
と発表。
確かに納豆摂取によって死亡リスクが低いと言っていますが、死亡率とは一切言っていません。
さらに少しだけ掘り下げると面白い結果も見えてきました。
食品別で見る死亡リスクの変化が面白い

こちらで調査報告の詳細がみれますが、要約すると
豆腐:男女共に死亡リスクの低下がない。
味噌:女性のみ摂取量が多いほど死亡リスクが低下。
男性はほぼ変化がない。
納豆:女性の方が摂取量が多いほど死亡リスクが低下。
男性も多少の低下はあるがはっきりしていない。
と、このようになっている。
大豆食品による死因別死亡リスクの変化が面白い
男女別・がん死亡と循環器疾患死亡の4グループに分けて大豆食品(発酵性大豆食品・非発酵性大豆食品、味噌・納豆・豆腐)を摂取した人たちを調査した結果。
- がん死亡と大豆食品の摂取量は関連は認められない。
- 納豆が男女共に循環器疾患死亡リスクが低下する傾向を認める。
以上のように男女共に循環器疾患死亡のリスクを低下する傾向が認められたのは納豆だけ。ということになります。
研究調査まとめ
大豆食品よりも発酵性大豆食品の摂取量がおおいほど、死亡のリスクが下がるという関連が認められる。
納豆の摂取量がおおいほど、循環器疾患死亡リスクが低い。
大豆には多くのタンパク質・食物繊維・イソフラボンなどの様々な成分が血圧・体重・血中脂肪に良い効果を及ぼすこと、なかでも発酵性大豆食品は加工の過程で成分の消失が少ない事が今回の死亡リスク低下に繋がると認められた。
これで安心しましたね、
ところでせっかくなので納豆の体に良い点を調べてみました。
納豆って何が凄い?
ざっくりまとめました
納豆効果が凄い
- 納豆菌(悪玉コレステロール抑制)
- タンパク質(食べるお肉とも、ダイエット時に食べて筋力低下を防ごう)
- カリウム(肌の新陳代謝による美肌効果)
- 鉄分(貧血予防)
- ビタミンB2(血糖値を抑える)
- ビタミンK2(骨粗相症予防)
- 食物繊維(人参1本分ある!便秘解消)
- ジピコリン酸(免疫力アップ)
- ナットウキナーゼ酵素(血中脂肪が原因でできる血栓を取り除く効果が、ゆえに脳梗塞、心筋梗塞の予防に繋がると言われています。
と調べれば調べるだけ出てくる納豆効果が凄いですね。
納豆を食べる最適なタイミング

実は朝よりも夜食べた方が効果的。
ナットウキナーゼの持続効果は6時間以上、なので眠っている間にできやすい血栓を防ぐのに効果的なのが夜に食べる納豆ということです。
このナットウキナーゼ、熱に弱いので熱々ごはんの上にのせるのはNG,残念ですが、別々の容器にいれて楽しみましょう。
ちなみにまぜればまぜるだけおいしくなるのは本当。グルタミンが甘味成分と旨味成分を増加します。タレは少しだけ入れてから混ぜるとより粘りが出てきます。そして最後に残ったタレを入れて食べましょう。
納豆のデメリットは?
体に良さそうなイソフラボンが含まれていますが、女性ホルモンのエストロゲンと同じ働きをするので食べ過ぎは、ホルモンバランスの乱れを引き起こすと言われています。
さらにプリン体も多いので痛風になるかもとも。
なので食べ過ぎは注意で1日2パック程度が良いそうです。
まとめ:納豆で死亡率10%減は嘘?焦って購入前に注意すべき点を紹介
朝日新聞のタイトルが嘘。
納豆が死亡リスクを下げるのは本当。
10%とは書いてない。(図の読み方がわからない)
納豆は健康優良人への第一歩。
熱々ご飯に乗っけて食べちゃダメ。
食べすぎると痛風になるかも。
結果、
納豆は体に超いいからいつも通り適度に納豆は食べよう。
きっと朝日新聞記事のせいで一時的に納豆が減るかもしれませんが、きっといつも通りになると思うので気にしないでおいしく楽しく納豆と過ごしましょう。